老子の言葉

老子の言葉 第十九章

(独自の超訳

(1)変なプライドを捨ててアホに成れば、私たちは今よりも100倍は稼ぐことが出来るでしょう。
(2)無理な他者への道徳や礼節に縛られなければ、人は自然と家族を大切にし、他者との親睦を持てるでしょう。
(3)便利な文明や貨幣制度も無くしてしまえば、そこに盗賊が存在することもありません。

以上の3つの文章では説明不足なので、分かりやすく別の言い方をしましょう。
要は人間は、
(4)素直に成り、
(5)純朴さを大切にして、
(6)自我(ワレヨシ)を少なくして、
(7)欲望を追い求めないことが大切なのです。

原文
「絶聖棄智、民利百倍。絶仁棄義、民復孝慈。
絶巧棄利、盗賊無有。此三者、以爲文不足、故令有所屬。
見素抱樸、少私寡欲。」

(感想)
この老子の文章を読みまして、その先見性・予言性に驚きました。
学者が訳しますと、上記の3番の突飛な文章が混ざることに違和感と不自然さに困ることでしょう。
しかし3番は、そのまま現代文明が面している根本的な問題なのです。
3番のために今でも戦争が発生して、多くの人命が失われ子どもたちもゴミのように死んで逝っています。

一体なんのための文明であり、金銭なのでしょうか?
それは人間の幸福のために存在するのでしょうが、しかしその結果は大量殺戮が現代でも起こっているのです。
老子が生きた二千年以上前でも近隣同士での国盗り合戦が絶えず、街(文化)がキレイに発展すれば、それを奪うために他者が襲来することを繰り返したのです。

老子は多くの子どもたちの死体を見詰めながら、
「いったい何のための文化だ。何のための富なのだ。」
と、そもそもの原点のことを言いたかったのです。
そのために子どもや住民が死んでしまうならば、もう要らないと言いたかったのです。
そして、人間は最後の4行が大切だと老子は示されています。

私が愛用する石鹸の生産地であるシリアのアレッポの近隣では、今でも毎日のように女性や子どもたちが戦禍のために死んで逝っています。
私は石鹸を触るたびに同じ地球上でありながら、その違いに思いを馳せます。
しかし、日本でも今の平和がアタリマエだと思っては生けません。

人類は老子が生きた二千数百年前と、「まだ」変わらないようです。
老子が言われる4~7番を守りながら、生活できることに感謝をして生きましょう。

生かして頂いて ありがとう御座位ます
 
伊勢ー白山道 さんのブログ
 
 
 
 
 

>>キリストや、日本の神様がおっしゃること、宇宙人さんたちのおっしゃることは同じだなぁ